生き物はどうしたら
穏やかな最期を
迎えられるのだろう
愛犬文太の最期があまりにも
痛々しかったので
そんな事を考えてしまう
生命力が強く
内臓が丈夫
だが老は容赦なく進行する
筋肉が減少
体が言う事を聞かなくなり
出来る事がどんどん減っていく
昨日まで元気だったのに
たちまちのうちに
まるで坂を転がり落ちる様に
歩けなくなり
立てなくなり
寝たきりに
それは残酷な現実だった
そして他人事ではない
現実
内臓が丈夫なだけに
なかなか死ねず
寝たきりの辛い時間を
長く過ごす事に
もちろん出来るだけ
寄り添い緩和ケアに
努めたつもりだが
人間に出来る事なんて
限られている
背中をさすって
宥めて安心させる
くらいが関の山
今思い出しても心が痛む
TVなどの広告で
筋肉を鍛えるとか
筋力を保つとか
いろいろ宣伝されてるけど
少し方向が違う様な気がする
いや 生きてる間はそれで良い
元気なうちはそれで良い
穏やかな死に向かう
準備としてはどうなのか
筋トレではない様な
どうやったら
死と言う着地に
成功するのだろう
低空飛行?急降下?
わからない
まだ誰も答えを出していない
もしかしたら上手いこと
出来た人がいるかも知れないが
世間一般には知られていないし
解明されてもいない
人間は長寿を求めて来た
今は健康長寿を求めている
次は穏やかな死だろう
愛犬文太の教えを
無駄にしないためにも考えよう
文太 文太
どうかどうか
安らかに